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岡山出身でウイーン在住の造形作家・梶浦徳雄氏による電子メール通信。ゲージュツ家の日々って…。
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梶浦徳雄氏プロフィル
1951年岡山県都窪郡妹尾町(現岡山市妹尾)に生まれる。妹尾小、岡大附中、朝日高、東京芸大、同大学院に学ぶ。1981〜82年にはウイーン国立美術大学(オーストリア)に留学。一時帰国の後、1986年、再びオーストリアに渡りウイーン市に滞在、美術作家として制作を続け現在に至る。オーストリア国内各地、ドイツ、スイス、イタリア、リヒテンシュタインなどヨーロッパ各地やカナダ、日本でも多数の個展、グループ展及びアートフェアの実施、参加により作品の発表を行っている。
 

 
    皆さん毎日何を召し上がってらっしゃるンでしょうネー。イタリアン?フレンチ?中華?エスニック?日本の方でしたらヤッパ和食が中心テ事になるンでしょうネ。日本人はいろんな国の料理を普通にと言うか構わず食べる事じゃ一番の国民じゃナイかなと思うンですヨ。自分の国の料理じゃないと絶対にダメ、家庭じゃ外国料理は作らないナンて民族は結構多いンですヨ。日本人にも和食以外はゴクロウサン体質の方が大勢いらっしゃいますけどネ。何処へ行っても、まず日本料理屋を探す。デ、常に入り浸ってる。大量にインスタントのご飯とかみそ汁を持ち歩く。それだけでスーツケースが一杯になる人も。果てはお米と電気釜を持ち歩く。ホテルで炊くンですよネ。これ実話ですヨ。

 以前はヨーロッパでも和食の店を探すのは結構大変でして、尚かつかなり高い。デ、常に醤油を持ち歩きどんな料理にでもかけてしまう。デ、少しホッとする。ナンてのもやはり実話。とある高級レストランに30人ほどの観光にいらした方々をご案内した時の事ですが、しっかりコレをやられましてネ。味も見ないでいきなりみんなで醤油の回しがけ。なかなか美味しい料理だったンですけどネ。勿論大顰蹙。

 デ、私がこっちに来ました当時、ウイーンには2軒だけでしたかネ、日本料理屋がありまして、時々行きましたヨ。夜は高いンで昼の定食を食べに。お茶もサービス、夜は違うンですヨ、で出ましたし。コッチの方々も結構いらしてたンですけど、かなり我々とは違った召し上がり方。まず、みそ汁を全部召し上がってからおかずとご飯を戴くとか。スープを戴いて次にメインの要領ですネ。はたまたご飯にたっぷりお醤油をかけて、と言うよりお醤油にご飯を浸して召し上がるとか。お寿司をお醤油の入ったお皿に全面転がすとか。ガリを小鉢一杯別注文するとか。刺身にわさびをまぶして食べるとか、一つ一つ図鑑で正体を調べながら召し上がるとか、刺身を額に載っけるトカ・・・・、マ、あげればキリがありませんけど。コーラを飲みながらうどんを食べるトカ。コリャ私でしたケド。

 この7〜8年でしょうか、日本食ブームていうかドンドン和食屋さんが増えましてネ。今じゃウイーン市内に150軒以上。殆どがスシバーていわれるヤツなんですけど。日本食食ってりゃ健康、ナンて思ってる節もありまして、ファンが増えてるみたいですネ。何処も結構成り立ってる。ちゃんとしたお味のお店もありますけど、私達がよく行くお店ですとか、O県及びC地方の皆様よくご存じの天・屋さんもココに和食レストランを出していましてネ、結構評判いいンですヨ。見るからに「ナンで?」てお店が多いこと多いこと。よく食中毒はおろか死人が出ないな、ト、思えるようなお店も。勇気と好奇心を強くお持ちのお方、一度お試しになられるのも、マ、一つの・・・かと・・・・・するわけでございまして・・・責任は持ちかねますケド。

 ト、書いてましたら肝心の書こうと思ってた事にまで行かないうちに少々息切れが。デ、これにつきましてはまた次回ということで、作品のお写真を・・・ト。また、壁取り付け用のお家パート2。マダマダいろんなパターンを作ってンですヨ。黒バッカですけど。