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岡山出身でウイーン在住の造形作家・梶浦徳雄氏による電子メール通信。ゲージュツ家の日々って…。
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梶浦徳雄氏プロフィル
1951年岡山県都窪郡妹尾町(現岡山市妹尾)に生まれる。妹尾小、岡大附中、朝日高、東京芸大、同大学院に学ぶ。1981〜82年にはウイーン国立美術大学(オーストリア)に留学。一時帰国の後、1986年、再びオーストリアに渡りウイーン市に滞在、美術作家として制作を続け現在に至る。オーストリア国内各地、ドイツ、スイス、イタリア、リヒテンシュタインなどヨーロッパ各地やカナダ、日本でも多数の個展、グループ展及びアートフェアの実施、参加により作品の発表を行っている。
 

 
 この前「ホイリゲ」ナンてモノについてちょっぴり書かせて戴きましたケド、皆さんワインはよくお飲みになりますカ? 以前日本でワインブームなんてものがあったとか・・・とか伺っていますけど。

 デ、この国、オーストリアですけど、ッて結構ワインの名産地ナンですヨ。ご存じナイ方も多くいらっしゃるかと思いますけど。紀元前6世紀だとか7世紀だとかから作ってるンだとか。ウイーンにもその周辺の町村にもナカナカ美しいブドウ畑の風景が広がってましてネ。少しずつブドウの実も大きくなってますヨ。

 もう18〜9年になりますかネー。エチルグリコール、でしたかネ、事件。不凍液ナンですけど。ここの輸出用の高級ワイン、ここじゃですけど、主にドイツに持ってかれましてネ、ブレンドされてドイツの高級ワインとしてアチコチに。らしいンですけど。ガ、その年のヤツが今一コクが無かったとか。デ、チョッピリ例のものを入れましたら「コリャ旨い」トなったらしいンですネ。デ、出荷した。ラ、健康に悪いモノだったとか。デ、大騒ぎ。お陰でオーストリアて名前が少しは知られるようになったトカ。それまでウイーンて名前は知っててもオーストリアてーと「ソレナニ?」て方も多かったですからネ。なかにゃドイツのウイーンなんて不届きなヤツも。でもこれを切っ掛けに・・・マ、あまり目出度くはナイですけどネ。

 デ、ワイン屋サン信用が落ちちゃったモンですから、コリャイカンと。デ、頑張ったンですヨ、より安全で美味しいワインを作ろうと。不休不眠で研究を、ナンて事はなかったと思いますけど。モトモトお気楽な国民ですので。マ、努力の甲斐がありまして品質もドンドン向上。ナンですか、より自然で安全且つ美味なワインの世界的なコンクールなんてモンがあるらしいンですけど。結構厳しい審査項目がありまして、それに参加出来るだけでも大変らしい。殆どは書類審査、筆記テストのようなもんらしいンですけど、だけでボツ。あんたンとこはチャント真面目に作ってナイですヨー、だからダメ、テなるらしい。  デ、その後もアーだのコーだのグチャグチャありまして、あんたンとこがオメデトウとなるらしい。デ、ここのワインがこの数年上位独占とか。ヨカッタですネ。リースリングとかいう種類がココは多いらしいンですけど。ヨク分かりませんけど・・・今じゃ謙虚に大いばり。ホイリゲも相変わらず賑わってますヨ。

 デ、もう一つ。ここのワイン、安いンですヨ。大衆ワインでしたら1本、750ccでしょうか、5〜600円。高級ワインなんて言われるモノでも3000円ぐらいまででしょうかネ。5000円なんて聞いたことがナイ。スーパーマーケットなんかに行くと2リッター400円ナンてのもありますからネ。結構飲めるみたいですヨ。1本ン万円ナンてのはここの人達から言わせると「バカ」「アホ」ついでに「オマヌケ」ということみたいですネ。

 最近は結構日本にも入ってるみたいですから、コッチよりチョット高いでしょうけど、お試しになってみてくださいネ。ホントにイイといわれるモノが入ってるのかどうか知りませんケド。ちなみにワタシはお酒は飲みませんので。