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梶浦氏へのメールは
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岡山出身でウイーン在住の造形作家・梶浦徳雄氏による電子メール通信。
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梶浦徳雄氏プロフィル
1951年岡山県都窪郡妹尾町(現岡山市妹尾)に生まれる。妹尾小、岡大附中、朝日高、東京芸大、同大学院に学ぶ。1981〜82年にはウイーン国立美術大学(オーストリア)に留学。一時帰国の後、1986年、再びオーストリアに渡りウイーン市に滞在、美術作家として制作を続け現在に至る。オーストリア国内各地、ドイツ、スイス、イタリア、リヒテンシュタインなどヨーロッパ各地やカナダ、日本でも多数の個展、グループ展及びアートフェアの実施、参加により作品の発表を行っている。
 

ドタバタです

 本日3月18日。もうスッカリ春ッて感じですヨ、こちら地方。マ、明日から少し寒くなるとか誰かが予報とやらをしてますけど。イ・・ラ・シ・ミさんじゃありませんでしょうけど。

 とにかく暖かい冬でして、一度だけマイナス8度トカになったような気もしますけど、後は2〜3日ですかネ氷点下になったのは。雪も数日チラホラこんにちは。チョット積もったかと思ったらアッという間にお空に帰ってしまいまして。お山の方にはある程度積もったようでしてスキー場関係の方々は取り合えずホッと。

 うちの娘は昨日から学校のスキー合宿でお山の方に行ってまして、現地は1m以上の積雪、楽しんでるみたいですヨ。帰ってくるのは23日ですから1週間ですかネ。ヤツは今11歳ですから日本ですとまだ小学校5年生。この学年でこんな長期の合宿トカ日本じゃやんないですよネ。

 学年(ギムナジウム2年生)全員、勿論不参加者多少ありデスケド、が朝10時半に学校からバスで出発したンですけど、ナンと60席のバス1台。これで3クラスあるンですヨ。ホントこぢんまりですネ、こっちの学校は。

 マ、ヤツらの学校の学年、イロイロな事情ありで特にナンですけど。

 マ、特に怪我トカ無く帰ってくるように祈ってる訳でして。

 デ、また長々とご無沙汰をしてしまいまして。例年この時期、1〜3月デスケド、は結構暇ナはずで原稿を書こうかナ、ト思ってたンですけど、思いの外銭儲けが立て込みましてネ。全くフリーの日は殆どナシ状態。加えて雑用多々。さらに展覧会の予定が1、2、3・・・。時間があればアトリエ隠り。ユックリ文章を書けるような状況にはナカナカなれませんで、コリャ困った、ト。

 テナ事を書いてましたら訃報が入ってきまして。往年の名テノール、ヘフリガーさんが亡くなられたト。87歳でしたかネ、スイスのご自宅でとのこと。何年前からですかネ。彼がレッスンをするときの伴奏をうちのカミサンがやらせて戴くようになりましてネ。チューリッヒ、スイスですネ、での講習会のお仕事トカもやらせて戴いたようでして。コレが2年前でしたかネ。そのときは娘も一緒に行きましてネ。殆ど午前中だけのお仕事でして、空いた時間にアチコチ見物したらしいンですヨ。たっぷりギャラを貰ってシッカリ観光をして、楽しかったようですヨ。

 マ、そういったご縁で私も何度かご自宅のパーティに行かせて戴いたンですヨ。以前にもその様子をココに書かせて戴いたンですケド。

 とてもやさしい方でして、イロイロと私なんかにも気を遣ってくださるンですヨ。最初にお会いしたときは話し声にビックリしましてネ。スゴイ息漏れでして、巧く聞き取れ無い。コレが歌手の声?、ト。当時もう80歳は過ぎてらっしゃったカト思うンですけど、まだ現役で歌ってらっしゃたように聞いてましてネ。どうやればこれがクラッシックの歌手の歌声になるンだ???、ト。私は直接歌声を聞く機会はありませんでしたけど、マダマダ立派に歌えるとカミサン他から聞いてましたモンで少々驚きでしたネ。正しいテクニックを持っているといつまでも歌えるもんナンですよネ。

 スイスにご自宅があるンですけどオーストリアにも家を持ってましてネ。他にもドッカのお国にあるそうですけど。カミサンが伴奏に行き始めた頃はウイーンから80km程離れたド田舎、勿論スイスじゃありませんヨ、にお住まいでして、カミサンほぼ1日がかりで仕事に行ってましたヨ。1〜2時間に1本の各駅停車でトコトコ1時間チョイでとある駅着。そこからタクシー、ト言いましても必予約のヤツでして、でまたトコトコ行った所でして。彼の生徒さん、日本の方も結構いらっしゃいましたネ、ワザワザ海を渡って遙々レッスンを受けにいらっしゃる方々も、は多々いらっしゃるンですけど、レッスンを受けるのがミニ遠足状態。数年後ウイーンに引っ越してらっしゃいましてネ、カミサン始めミナサン通うのが随分楽になってホッ、トカ。

 去年から彼の名前を掲げたお歌のコンクールが始まったンですけど、スイスでですけど、一回のみになるンでしょうかネー。それをきっかけにオペラハウスでのお仕事を戴いた方々もいらっしゃいましてとても良いものだったンですけどネ。

 12月、去年ですけど、の年末パーティに私ら一家おじゃましてネ。教えてらっしゃる生徒さんも数名。おいしい料理を頂きながら楽しい時間を過ごさせて戴きましたヨ。BGMにはご自身が歌ってらっしゃる日本の童謡トカのドイツ語版が流れてまして良い雰囲気。ナカナカ良いCDですから皆様も是非どうぞ。

 そのとき、前回お会いしたときと比べると随分疲れた感じがしまして少々心配になりましてネ。以前から心臓のほうがあまり調子よくありませんで、モウあまり無理はして欲しくないナ、ト。今年になりましてスイスに一度お帰りになるト言ってらっしゃいましたけど。皆心配してたンですヨ。大丈夫カナ、ホントに移動できるのカナ、ト。やはり彼の生まれ故郷ですから一度帰りたかったンでしょうネ。

 ご家族と楽しく過ごされたとのことでして。

 23日にスイスでお葬式でして、カミサンは夜行に乗って行くようですヨ。

 私もまたお会いしたかったですけどネー。
ト書いてる間に20日になってしまいまして。気がつくと雪が降りそうな寒さ、でもウイーンの気温はまだ+ですけど。デ、雪が降っちゃいました。

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 梶浦さんのメールアドレスは wien@sanyo.oni.co.jpです。梶浦さんへのお便りや、作品についてのお問い合わせをどうぞ。