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梶浦氏へのメールは
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岡山出身でウイーン在住の造形作家・梶浦徳雄氏による電子メール通信。
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梶浦徳雄氏プロフィル
1951年岡山県都窪郡妹尾町(現岡山市妹尾)に生まれる。妹尾小、岡大附中、朝日高、東京芸大、同大学院に学ぶ。1981〜82年にはウイーン国立美術大学(オーストリア)に留学。一時帰国の後、1986年、再びオーストリアに渡りウイーン市に滞在、美術作家として制作を続け現在に至る。オーストリア国内各地、ドイツ、スイス、イタリア、リヒテンシュタインなどヨーロッパ各地やカナダ、日本でも多数の個展、グループ展及びアートフェアの実施、参加により作品の発表を行っている。
 

この前、9月の半ばですけど、スイスて所に1週間程でしたかネ、行ってきたンですヨ。バーゼルとかいう町から車で1時間程のところでして、お山にありますとあるホテルなんですけど。スイスは以前5年程毎年、1980年代〜90年代にかけてですけど、バーセルの美術見本市に参加しまして来てたンですけどそれ以来のご無沙汰でしてオヒサシブリ。

デ、このホテル標高が1500m程とかいってましたかネ。周りは牧場、ヒツジさんとラマさん、ですかネ、いっぱいいましたネ、ですとか森、草むら、小川に小石に虫少々。山小屋もチラとありましたかネ。要するに殆どナニモナイ状態。一種の監禁状態に近いですネ。良く言えば自然の真っ直中?

ここにはとある友人、マクラ君というンですけど、しょっちゅう一緒に展覧会をやってる作家なんですけど、この前も日本のアチャコチャで2人展シリーズをやりましてネ、に誘われて来たンですけど。デ、ナニをやったのかといいますと、毎日毎日作品弄りでして。

このホテル、数年前から10人程アチコチの作家を招待しましてネ、デ、しばらくそこに滞在して作品を作ってもらおうじゃないか、トいう企画をやってましてネ。その第一回にもご招待を受けたンですけど、ちょうど日本に帰国しなけりゃならない用事が出来ましてパス。デ、今回またお誘いがありましたンで折角ですからトお邪魔させていただいた訳でして。ウイーン西駅を夜9時半の夜行列車で1時間遅れで出発しましてネ。簡易寝台を予約したンですけどそのお部屋は私一人でコリャラッキー。自由自在のやりたい放題。デ、チューリッヒて所、もうスイスですけど、にヤッパ1時間遅れで到着しまして、ぐっすり眠れて良かったネ、ト。10数年ぶりですヨ、この駅も。当時ドンナだったかとかナ〜ンも覚えてないですネ。

デ、そこでマクラ君と待ち合わせ。列車を乗り換えドッカの駅、名前を忘れてしまいまして、まで。フト名前が出てきましたけど、確かリースタールとかいうンじゃなかったですかネ。デ、そっからバス、2両連結の長いやつ、で20分。終点ナンで皆降りろ、ト。デ、そこからお迎えのお車でトコトコ山を登って行きまして、チラホラ見えてきましたヨ如何にもお山のホテル。5〜6人乗りのゴンドラでも行けるンですけど残念ながら只今工事中。新しく作り直してるンですッて。もう完成してるでしょうけどネ。縦長黄色のプックラ形体。結構スリルがありそうナ。お好きなお方はどうぞテ感じ。特に風の強い日には特にお勧めカモ。

現場、ホテルですネ、にはもうすでに他の作家の方々はいらしてまして、私ら都合で2日遅れの参加でして、セッセセッセと制作中。とりあえずインターナショナル。ドイツ、イタリア、オーストリー、日本にグアムにもちろんスイス。既に出来上がった作品もアレヤコレヤ。イヤ皆パワフルですネー。

まずはお部屋に案内されまして、如何にもこちらのお山のホテル。窓の下には田舎の町々がアッチャにポンでコッチャにトコン。オヤ、そちらにも、ハラ、どちらにも。
イヤ、マ、まさに・・・・ですネー。

持ってきました材料、道具を抱えて早速仕事場へ。地下室、倉庫、あちこちから作業に必要なもの、机とか作業用板とかですネ、を掻き集めまして、とりあえず準備OK。ト、昼飯だヨ〜、のお声がかかりまして豪華に並んだグアム料理。何があったか忘れてしまいましたけど、マ、旨かったことは覚えてますけど。デ、後はヒタスラの二乗の作品弄りですヨ。他には食う、寝る時々会話。このあたりは山歩きのコースがいろいろありまして、その筋の方々が結構行ったり来たりされてるようですけど、ワタシャお散歩トカ自然を満喫するトカの趣味は皆目ありませんでネ。ドッチかテーと田舎は苦手。お陰で20枚ほどの平面作品を作れましてネ。今やってますウイーンでのグループ展にも展示してンですヨ。制作現場でも出来たての作品を数点買って戴きまして、コリャ嬉しいナ、ト。作るものの基本線は一応決めてたものですから後は集中力のみでして。体力、気力も必要ですかネ。

デ、そこから新しい形も派生して来るわけでして、皆さん驚く作業進行度。あまり長時間作業を続けたせいか、田舎滞在で狂った体内リズムのせいか肩から背中が少々コリコリ。続いて奥歯がズンドンゴワン。飯が上手く食えない。コリャたまらんト歯医者に駆け込みましてネ。ヤッパ車で40分。田舎町の歯医者さん。結構設備は近代的。丁寧治療に高額料金。ホントスイスは高いですネー。マ、少しずつ痛みも引きましてホッ。今でも疲れてきますと症状が、ですけどネ。

デ、1週間後、監禁生活も終わりまして逃げるようにウイーンにたどり着いた訳でして。

イヤ、我が家が一番。

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 梶浦さんのメールアドレスは wien@sanyo.oni.co.jpです。梶浦さんへのお便りや、作品についてのお問い合わせをどうぞ。