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岡山出身でウイーン在住の造形作家・梶浦徳雄氏による電子メール通信。ゲージュツ家の日々って…。
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梶浦徳雄氏プロフィル
1951年岡山県都窪郡妹尾町(現岡山市妹尾)に生まれる。妹尾小、岡大附中、朝日高、東京芸大、同大学院に学ぶ。1981〜82年にはウイーン国立美術大学(オーストリア)に留学。一時帰国の後、1986年、再びオーストリアに渡りウイーン市に滞在、美術作家として制作を続け現在に至る。オーストリア国内各地、ドイツ、スイス、イタリア、リヒテンシュタインなどヨーロッパ各地やカナダ、日本でも多数の個展、グループ展及びアートフェアの実施、参加により作品の発表を行っている。
 

 
 ホント久し振りでしたネー。1年以上行ってないンじゃ? 以前はよく行ってたンですけど。コノお魚屋さん、街の中心からチョット離れてるンですヨ。デ、いつも友人に車で連れてって貰う訳。イエ、お魚屋さんは街中にもあるンですヨ。最近では結構あちこちに。

 ココ山国ですから、「魚」テ言うと「あるの?」て方もいらっしゃるでしょうけど、なかなかイイのがあるンですヨ。今は、ですけど。ここに来た当時、20年以上前ですけど、はさすがに少なかったですネ、魚屋さんもお魚も。時々覗くンですけど生魚なんて殆どナイ!薫製とか酢漬けとかバッカ。鱒(ます)の薫製はここの名物の一つでもあるンですけど、鯖(さば)やウナギの薫製が当たり前のように置かれてンですヨ。それなりに結構旨いンですけど。

 デ、輸送とか保存が段々良くなってきたンでしょうネー。少しずつ増えてきましてネ、魚屋さんもお魚の種類も。デ、最近の日本食、特にお寿司、のブーム。今や何処の魚屋さんも大繁盛。こっちの人が争うように買ってンですヨ。鮭(さけ)の頭と尻尾を引っ張り合い、マグロをくわえて走り去り、烏賊(いか)を両手にチャンバラ、こっちだとフェンシングですかネ。タコを頭に乗っけてウットリするヤツ。大きな海老を前に呪文を唱えて土下座をするヤツらまで。お肉食べるより身体にいいと思ってる。ダイエット食品的感覚ナンでしょうかネー。以前は日本人は魚の匂い、トからかわれたトカ、生で食うなんてト白目ビームの集中砲火を受けたトカ、ガ、今じゃコロッと大絶賛。貪(むさぼ)り食ってますヨ。この辺の変わり身の良さは微笑ましくもありますけどネ。

 デ、先日行った魚屋さん。卸屋さんらしいンですヨ。デ、遙々(はるばる)遠くまで来てくれたから、カどうか知りませんけど、小売りもやってくれる。デ、ヤッパ安い。街中の半分ぐらいか、もっと安いモノも。ただ200グラムだけ切ってちょうだいテ訳にはいかない。鮭ナンかも丸ごと買うンですヨ。今回も4.6kg、立派でしょー、のヤツを買いまして、当然家に持って帰って捌(さば)くンですヨ。コレなかなか大仕事。もう何回もやりましたンでそれなりに旨くなりましたけどネ。でも、ちょっとした格闘には違いない。

 まず、鱗取り。結構飛び散りますンでチト注意。お顔にチョットお魚パック。デ、頭を落として軽くお掃除。これは兜煮か兜焼き。味噌仕立ての鍋にもイイですネー。デ、身体は三枚に下ろして用途に合わせて切り分ける。塩焼き、お刺身、ステーキ、みそ汁。あら煮も旨そー。たっぷりありますからイロイロ出来ますよネー。勿論一度にナンか食べませんヨ。勿体ないですヨ。第一食べらンないですヨそんなに。冷凍保存ですヨ。他にも烏賊だとか鯵(あじ)だとか鱸(すずき)の種類も買いましたからネー。後、鮪(まぐろ)。コリャさすがに一匹は運び切れませんので、切り分けたモノを。でも2kg以上。これが一番小さかったンですヨ。デ、我が家の冷凍庫は魚で一杯。

 デ、早速我が家の食卓には塩焼きとかお刺身が並びましてネ。鮪のづけ丼、旨かったですヨー。

 デ、お腹が一杯になったトコで、作品ナンですけど。今また新しいのを進めてまして。まだ図面の段階。これが大変。まるでパズルなんですヨ。アッチをくっつけコッチを曲げるとソッチは元気かい?てなモンで、頭ン中は遊園地。旨く出来るでしょうか?デ、その図面。一部ですけど。よくわかりませんケド、マ、雰囲気デ・・・