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岡山出身でウイーン在住の造形作家・梶浦徳雄氏による電子メール通信。
梶浦氏へのメールは
wien@sanyo.oni.co.jp
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梶浦徳雄氏プロフィル
1951年岡山県都窪郡妹尾町(現岡山市妹尾)に生まれる。妹尾小、岡大附中、朝日高、東京芸大、同大学院に学ぶ。1981〜82年にはウイーン国立美術大学(オーストリア)に留学。一時帰国の後、1986年、再びオーストリアに渡りウイーン市に滞在、美術作家として制作を続け現在に至る。オーストリア国内各地、ドイツ、スイス、イタリア、リヒテンシュタインなどヨーロッパ各地やカナダ、日本でも多数の個展、グループ展及びアートフェアの実施、参加により作品の発表を行っている。
 

 コッチ地方少し暖かくなってきまして、チョットホッでして。でも4月末まで安心できないンですヨ、また何時氷漬けになるのか。3月4月は天候の最もややこしい、ある意味コマッタチャンの季節でしてネ。私らもう結構慣れましたけど。この時期にコッチ地方へご旅行でいらっしゃった方、ソレゾレ違った感想をお持ちになってお帰りになるンですよネ。ヤッパ北の国、寒いですネー、とか、イヤー、思ったより暖かくて良い季節ナンですネー、とか。

 デ、よくあるお言葉。いつもこうナンですカ?ト。その都度同じお答えをさせて戴くンですけど。

 デ、前にココに来た人から・・・・ト聞いてたンですけど、大分違いますネー、ト次に来たお方が。正直、ご旅行で数日だけいらした方の意見は殆ど参考にならないンですよネ、特に気候は。マ、気になるお方は現地にお問い合わせ戴くのが一番カト。インターネットとかで調べるテノも最近はありますけどネ。マ、結局はその場になンなきゃ分からないテノが本当のところでして。

 デ、ここンとこ私相変わらず制作モードが続いてまして、時間があればとにかくアトリエ隠り。ひたすらお家の形を描いてますヨ。時々背筋を伸ばして階段、偶に瞑想のまま寝ちゃって線トカ、デ、一回ターンで思い詰め、る事は無いンですけど、ゴリゴリガシガシ・・・・・?

 デ、突然ですが、パース、てご存じです?英語で言いますと・・・・・辞書が見つかりませんでしたので。ドイツ語ですとdie Perspektive。ヨカッタ、覚えてました。デ、フランス語だとアーダコーダと知りませんので。ロシア語にしますとドーシタらコーシタ????ゴジラ語では@%&?##$カモ。

 マ、日本語で言うところの遠近法トカ透視図法ですかネ。パースペクティヴなどとカタカナで言うことが多いですかネ。ナンでも15世紀の大昔に今のイタリア方面ドッカ地方でオヤ、コンナモノガとメッケたヤツがいたトカ。

 デ、コリャ便利、ト絵描きだの建築家だのが勝手に使い始めたトカ。当時は如何により自然に見える表現ができるかテナ事を皆、猫トカ杓子トカ尺取り虫トカ、追いかけてましてネ。遠近感の表現テノはヤッパ大きな課題の一つだったンでしょう。

 デ、コレを使って描たりしますとアラ不思議、結構それらしく見えるじゃア〜リマセンか、古いパクリでゴメン、ト。アレコレ思い悩まなくてもある法則で比較的簡単に描けるジャン、ト。デ、ヨーロッパの南部地方にはアッと言う間に広まったンだとサ。ところがこヤツ、ナンでも寒いところはあんまし好きじゃ無かったようでナカナカ北方面へは行かなかったンですよネ。ヤット17世紀ですか、メッチャ時間が経ってますネー、になってから少しずつ寒さ地方にも顔を出し始めたとサ。

 デ、ヤッパ皆便利にお使いになったトサ。メデタシ、メデタシ。マ、コレのお陰でより自然なように見える空間表現への悩みがかなり少なくなったようなンですヨ。ガ、コヤツある意味、表現てヤツの魅力的な部分を心ならずも邪魔してしまうことになったカモしれませんネー。表現の魅力の一つに作者の感覚と求めるもの、こんな風に表現したいトカ、との鬩(せめ)ぎ合いテノがあるンですけど、ある法則トカに則って表現してしまいますと鬩ぎ合いがなくなってしまったりトカも。コンぐらいの変化でどうかナー、モットこうかナー、トカの感じですネ。

 デ、より自由な、特に平面上の表現ですとやり易い不条理な表現トカを規制してしまったりトカ。ここン所をチョット歪めた方が雰囲気良いナー、トカ、アッチ方面をチョイトずらしてみたいナー、トカ、マ、イロイロ。実際には目で見るのとパースの規則とは当然キッチリとは一致はしませんしネ。

 マ、一つの目安程度かと思ってる訳ナンですケド。お暇なら一度ジオット君の絵とフランチェスカ君の絵を比べて鑑賞して見てください。イヤ、どっちも作品として凄いですけどネ。 私も数学とか受験勉強のデッサンとかでソヤツを習いましてネ。結構真面目にやったモンですから何かの形を描くときどうしてもソヤツに意識が行くンですよネ。

 デ、ついついソヤツに則ってしまう。デ、ワザとと言うか必要に、画面のですけど、応じて結果逆パーストカも使って描く。ト、画面も勿論ですけど私自身の感覚、意識がフと楽になるンですよネ。後はやりたい放題。イヤ、面白いですヨー。

 デ、幾つか作品が出来まして。またまた部分のお写真を幾つか・・・・ですけど、ヤッパ訳が分からン、ですか。しつこいようですけど夏に展覧会を日本でやりますンで。

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 梶浦さんのメールアドレスは wien@sanyo.oni.co.jpです。梶浦さんへのお便りや、作品についてのお問い合わせをどうぞ。